第33回

住宅ローン減税の減税期間は引き続き13年に
2021年度に使える住宅支援制度

住宅を購入する場合、お得になる制度が用意されています。代表的なものが住宅ローン減税ですが、減税期間は現在、特別に13年となっています。すまい給付金やグリーン住宅ポイント等も期間限定の制度ですが利用可能。ただしこれらの制度には利用の期限が決められているのでスケジュールには注意が必要です。

ここがポイント
  • 2021年の住宅ローン減税の減税期間は13年
  • ローン減税以外にもすまい給付金、グリーン住宅ポイントなどの制度も利用可能
  • 注文住宅の新築では各制度の期限には注意してスケジュールを考えたい

1.2021年の住宅ローン減税、減税期間は引き続き13年

 

 住宅ローン減税の本来の減税期間は10年ですが、消費税率が8%から10%に上がった際、その負担軽減を目的として特別に減税期間が13年になりました。住宅ローン減税は年末残高の1%(認定長期優良住宅等の場合最大50万円、一般の住宅の場合最大40万円)というのが原則ですが、延長になった3年分に関しては「各年末の残高の1%」と「建物金額×2%÷3」との小さい方の金額までとなります(図表1)。消費税の増税で「建物金額×2%」分の負担が増えましたが、それを3年で返しますよ、というようなイメージです。

図表1:2021年の住宅ローン減税

※1 所得税から引ききれない分は翌年の住民税から課税所得金額×7%(最大136,500円)まで減税できます。

※2 「建物価格×2%÷3」の計算での「建物価格」は消費税抜きの価格を使い、認定長期優良住宅等の場合5,000万円、一般の住宅の場合4,000万円までとなります。

 この措置は期間限定のもので、本来は2020年12月末までの入居が条件でした。しかし新型コロナウィルス感染拡大の影響でその期限が延び、注文住宅に関しては「2021年9月30日までに工事請負契約をして、2022年12月31日までに入居」すれば、減税期間は13年になります。

 なお、住宅ローン減税に関しては「1%を上限に支払利息額を考慮して控除額を設定するなど、控除額や控除率のあり方を令和4年度税制改正において見直す」という記述が本年度の税制改正大綱にはありました。現在の住宅ローン減税は最大で「年末残高の1%」まで受けられますが、住宅ローン金利は1%未満のものも多いです。そのため、たとえば「その年に払った利息」は35万円でも「住宅ローン減税」は45万円受けられる、というように、払った利息以上の減税額を受けられることがありえます。もし来年度以降、住宅ローン減税の最大額が「その年に払った利息」までとなると、上の例では、減税額は45万円ではなく35万円まで、となる可能性があります(詳細は未定です)。

2.住宅購入に役立つその他のお得な制度

 住宅購入時に役立つ制度は住宅ローン減税以外にもいくつかあります。2021年に使える制度の代表的なものを3つまとめます。

●すまい給付金
 すまい給付金は年収に上限はあるものの住宅を購入すると最大50万円の給付金が受け取れるという制度です。本来は2021年12月31日までの引き渡し・入居が条件となっていましたが、「2021年9月30日までに工事請負契約をして、2022年12月31日までに入居」すれば利用できるように、期限が延長されました。

図表2:消費税10%時のすまい給付金(住宅ローンを利用する場合)

※1 住宅ローンを利用しない場合、利用できるのは50歳以上の人で、年収の目安650万円以下までの人のみとなります。 

※2 政令指定都市の場合や神奈川県の場合、都道府県民税の所得割額の数値が異なります。

※3 複数の人で共有名義にする場合、「給付基礎額×持ち分」が給付額となります。

●グリーン住宅ポイント
 グリーン住宅ポイントは一定の省エネ性能を持つ住宅を建築・購入する人に対しポイントを発行するもので、そのポイントは「新たな日常」等に対応した商品や追加工事と交換できます。2020年12月15日から2021年10月31日までに契約を締結した、住宅の新築や一定のリフォーム、既存住宅の購入等が対象で、住宅の新築に関しては図表3のようなポイントを受け取ることができます。

図表3:グリーン住宅ポイント(住宅の新築の場合)

※1 特例は以下のいずれかに該当する場合
・東京圏の対象地域からの移住のための住宅
・多子世帯が取得する住宅
・三世代同居仕様である住宅
・災害リスクが高い区域からの移住のための住宅

※2 断熱等性能等級4を満たさない住宅であっても、建築物省エネ法に基づく住宅の外皮性能の基準に適合するものは対象

 

 なお、ポイントの申請期限も2021年10月31日までとなっています。また、ポイントを追加工事と交換する場合で、対象工事完了前にポイント発行申請を行う場合は、2022年1月15日までに完了報告が必要です。

●住宅取得等資金に係る贈与税非課税措置
親や祖父母等から住宅購入資金の贈与を受ける際、一定金額まで贈与税が非課税になる制度です。注文住宅を建てる工事請負契約の締結日が2021年12月31日までの場合、贈与税が非課税になる限度額は1,500万円となります。

図表4:住宅取得等資金贈与に係る贈与税非課税措置の非課税限度額※1

※1 消費税10%の住宅の場合の金額

※2 省エネ等住宅とは以下のいずれかを満たす住宅
①断熱等性能等級4または一次エネルギー消費量等級4以上
②耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上または免震建築物
③高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上

3.各制度の期限と建築スケジュールに注意

 住宅購入時には、以上でまとめたような制度が利用できますが、各制度とも利用のための期限が決められています。注文住宅を建てる場合、検討段階から住宅の完成までは時間がかかります。今回ご紹介したような制度を利用するにはスケジュールに注意が必要です

図表5:注文住宅建築の一般的な流れ(土地購入から始める場合) 

 図表5に示したのは、注文住宅を建築する一般的な流れです。今回ご紹介した住宅ローン減税等では、請負契約の時期に条件が付されていますが、注文住宅の建築を検討し始めてから実際に工事請負契約を結ぶまでには半年程度の時間は必要です。土地探しから始める場合はさらに時間がかかります。今回ご紹介した各制度の利用を考えている方は、スケジュールに注意し、早めにハウスメーカー等に相談するとよいでしょう。

 今回は住宅ローン減税の他、2021年の住宅購入に使える制度について概略をまとめました。今回のコラムでは各制度の説明は概略にとどめています。詳しい内容や最新の情報については、駒沢公園ハウジングギャラリーにてハウスメーカーに確認してみましょう。

※ 2021年3月10日時点の情報に基づいています。

監修・情報提供:井上光章 (ファイナンシャルプランナーCFP®

株式会社FPアルトゥル代表取締役。
独立系FPとして、住宅購入時の資金計画や住宅ローンのコンサルティング、相続、資産運用のコンサルティングを主な業務として行う。豊富な相談実績を基にした、マイホーム購入時の資金計画や住宅ローンで失敗しない秘訣をお伝えします。

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