第2回

2016年の
住宅購入支援制度と
住宅税制のまとめ

住宅購入を支援する制度や税制の優遇について理解を深めておくと住宅購入を有利に進められます。今回は住宅購入支援制度の最新動向と2016年に予定されている住宅関連の税制改正をまとめます。

ここがポイント
  • 住宅ローン減税や住宅購入資金贈与の非課税制度等の
    住宅購入支援制度は2016年も充実。
  • フラット35Sの金利引下げ幅拡大は2016年1月で終了、
    以降は0.3%の引下げ幅に。
  • 2016年の住宅関連の税制改正では「相続した空き家売却時の減税」や
    「非居住者期間中に購入した住宅にも住宅ローン減税が適用になる」と
    いった改正が行われる予定。

1.2016年の住宅購入支援制度

住宅を購入する際、住宅ローン減税や住宅購入資金贈与の非課税制度など、様々な住宅購入支援制度を利用することができます。ここでは概略にとどめますが、2016年に利用できる主な支援制度は以下になります。

これから住宅購入を考えている人はこれら支援制度への理解を深めておきましょう。この中で「フラット35S」については、金利引下げ幅拡大が終了するという決定が2015年12月にありました。次に解説します。

2.フラット35Sの金利引下げ幅拡大、終了へ

フラット35を使う場合、一定の条件を満たした住宅の購入の際には「フラット35S」が使え、以下のようにフラット35の金利を一定期間引下げてくれます。

金利引下げ幅は元々年0.3%だったのですが、2015年2月から2016年1月29日までの申込については年0.6%と特別に大きかったのです。2016年1月30日以降は年0.3%の引下げに戻りますが、それでも10年間金利の優遇を受けられる(Aプランの場合)わけですからお得な制度であることに変わりはありません。

どの住宅ローンを使うか悩む人は多いですが、ローンの選択にあたっては「フラット35Sには金利引下げがある」ということは覚えておきましょう。

3. 住宅関連税制改正大綱のまとめ

2015年12月16日に与党より発表された税制改正大綱。住宅関連で予定されている主な改正点は以下の通りです。

  • ① 相続した空き家を売却した時の売却益に対する所得税の減税
  • ② 非居住者(海外に住んでいる人)期間中に購入した住宅についての住宅ローン減税適用開始
  • ③ 三世代で同居するために自宅をリフォームした時の所得税減税
  • ④ 長期優良住宅等の登録免許税軽減の延長

1つ目の「相続した空き家を売却した時の売却益に対する所得税の軽減」は、親の自宅を相続したが空き家になってしまう場合にその住宅と土地を売却して利益が出ても、3,000万円までは非課税にできるという制度です(建物を取り壊した後に売却しても使えます)。

この減税を使うための条件

  • 昭和56年5月31日以前に建てられた住宅であること
  • 相続開始後3年を経過する日の属する12月31日までの譲渡であること
  • 譲渡の対価が1億円以下であること
  • 相続から売却までの間に貸したり住んだりしていないこと
  • 建物が耐震関連の規定に適合するものであること(取壊す場合にはこの条件は 不要)

この制度を使えば、相続した親の自宅と土地を売却して、自分の住宅購入資金に使うといったこともできます。

改正点2つ目は「非居住者期間中に購入した住宅についての住宅ローン減税適用開始」。元々住宅ローン減税を受けるためには「引渡し時に日本国内の居住者である」必要がありました。これだと例えば海外勤務をしている人がもうすぐ日本に戻るから住宅を購入しておこうと思った場合でも、引渡し時に日本にいない場合(先に家族が帰国して居住を始め、本人はしばらく経ってから帰国した場合等)は住宅ローン減税が受けられない、ということになります。それが改正され、非居住者の時に取得した住宅についても住宅ローン減税が受けられるようになるのです。

その他三世代同居に対応した住宅リフォームに関しての税制優遇が新しくできる予定です。また長期優良住宅や低炭素住宅の所有権保存登記等の登録免許税の軽減措置の延長も決まりました。

今回ご紹介した、住宅購入支援制度や住宅税制を活用して、少しでもお得に住宅購入を進めていただければと思います。

監修・情報提供:井上光章 (ファイナンシャルプランナーCFP®
株式会社FPアルトゥル代表取締役。
独立系FPとして、住宅購入時の資金計画や住宅ローンのコンサルティング、相続、資産運用のコンサルティングを主な業務として行う。豊富な相談実績を基にした、マイホーム購入時の資金計画や住宅ローンで失敗しない秘訣をお伝えします。

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