世田谷区で建てる二世帯住宅・賃貸併用住宅のポイント

【2022年7月】世田谷区で建てる二世帯住宅・賃貸併用住宅のポイント

二世帯住宅の家の分け方は、大きく「縦割り」「横割り」の2種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、土地の形状や生活スタイルによっては、向き不向きも。今回は、わが家に向いているプランの見分け方と、デメリットをカバーする間取りのアイデアをご紹介しましょう。

写真1:二世帯住宅の家の分け方には、大きく2種類。それぞれにメリット、向き不向きがあります。
INDEX

【1】 縦割りタイプに向いているのは?

写真2:縦割りタイプとは、それぞれの世帯が隣り合わせで暮らす、建物を縦方向に分割したスタイルのこと。完全分離スタイルの二世帯住宅が作りやすいプランです。

二世帯住宅の縦割りタイプとは、ひとつの建物を縦方向に分割するスタイルのこと。テラスハウスのように、完全に独立したお隣さん同士として暮らすことができるので、プライバシーを守りやすく、騒音の心配も少ないので快適度が高いのがメリットです。

注意点は、生活空間に加えて、それぞれに階段や玄関ホールなどのスペースが必要になるので、限られた敷地に無理に詰め込むようなプランだと、両世帯が狭く暮らしにくい家になってしまうことです。

つまり縦割りタイプに向いているのは、それぞれの暮らしの独立性を高めたい人、敷地に余裕がある人。暮らし方の違いによるトラブルが起きにくいので、それぞれが快適に暮らせることでしょう。

【2】縦割りタイプのデメリットをカバーする設備や間取り

縦割りタイプのデメリットは、親世帯が高齢化した際に上下階の昇降が難しくなることです。また広い平面が取りにくいので、大空間の部屋を作るのが難しくなります。

写真3:高齢になった時のことを考えておくことを忘れずに。ホームエレベーターは今すぐに必要はなくても、その時になってから設置がしやすいよう、スペースを確保しておくといいでしょう。
画像提供元:パナソニック株式会社 ホームエレベーター

これらのデメリットをカバーしてくれるのが、ホームエレベーターと、庭やバルコニーなどの屋外空間を活用する間取りです。

家庭用ホームエレベーターはコンパクトなサイズから揃っていますので、意外と省スペースに設置ができます。またエレベーターの昇降路部分の床面積は容積率に算入されませんので、敷地を有効活用したい二世帯住宅向きの設備といえるでしょう。

ホームパーティなどで大空間が欲しい場合は、庭やバルコニーをアウトドアリビングとして活用しやすい間取りにしておくといいでしょう。屋内と屋外の連携を強めて内外に一体感のあるプランにすると、明るく広々とした空間が作れます。

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【3】 横割りタイプに向いているのは?

写真4:横割りタイプとは、それぞれの世帯が上下階に分かれて暮らす、建物を横方向に分割したスタイルのこと。フレキシブルに共用部分を作りやすいプランです。

横割りタイプとは、ひとつの建物を横方向に分割するスタイルのこと。それぞれの世帯が上下に分かれて暮らします。親世帯の階段の昇降を考えると、1階に親世帯、2階以上に子世帯が暮らすのが一般的です。

メリットは、広い平面が取りやすいので、限られた敷地でも大空間の部屋が作りやすいこと、親世帯の階段の昇降が不要なのでエレベーターなどの設置費用を節約できるところにあります。

注意点は、横割りスタイルは階段や玄関ドアのプランの立て方次第で、それぞれの独立性や快適性、そしてコストが異なることです。

玄関を共用にして屋内に階段を設置するプラン、玄関を分けて屋内に階段を設置するプラン、建物の外に屋外階段を設置するプランなどがあり、共有部分が増えるほどコストは安く済みます。また屋外階段のプランの場合はアプローチから分けておくと、それぞれの独立性が高まり、将来的に賃貸としても活用しやすくなります。

つまり横割りタイプに向いているのは、限られた敷地でできるだけ広い部屋を取りたい人、設備費用などの節約をしたい人、完全分離にこだわらず、ケースバイケースにフレキシブルな家づくりをしたい人といえるでしょう。

【4】横割りタイプのデメリットをカバーする間取り

写真5:日当たりのいい屋上を二世帯の共有スペースとするアイデアも。

横割りタイプのデメリットは、マンションのように上下階での騒音問題が起きる可能性があることです。上階の子供たちの足音がうるさい、下階に迷惑をかけないよう気を使って暮らしている、夜中にお風呂に入ると水音が気になるといった声もあります。

密集地の場合は、下階に暮らす世帯がずっと日当たりが悪い状況にあるといった問題もあります。これらのデメリットは、間取りや構造の工夫でカバーすることができます。

例えば、水の音が響きやすいトイレや浴室などは上下階で同じ位置に計画する、親世帯の寝室の上は音が響かないよう納戸や主寝室にする、音が響きにくい建物構造にする、防音工事を行っておくなどの工夫で、それぞれが快適に暮らすことができるようになります。

またホームエレベーターがあれば、1階から屋上までスムーズに行き来ができるので、いつでも太陽の下で気持ちのいい時間が過ごせます。中には、日当たりのいい最上階を親世帯にして、子供たちの騒音をお互いに気にすることなく、のびのびと暮らせるようにしたケースも。

駒沢公園ハウジングギャラリーでは、さまざまな二世帯住宅のプランを家族みんなで実際に見て体験することができます。それぞれの世帯が快適に幸せに暮らすことができる二世帯の間取りを見つけに、ぜひお出かけくださいね。

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執筆・情報提供:尾間 紫
(住宅・リフォームコンサルタント/一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター) 一級建築士事務所 OfficeYuu 代表。

生活情報サイトAll Aboutリフォームのオフィシャルガイドとして業者選びからプランの立て方など実践的ノウハウを発信。テレビや雑誌、新聞掲載、講演などで活躍している。

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