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家づくりの基礎知識

第13回
共働き夫婦必見!
ペアローンと収入合算のメリットとデメリット

共働き夫婦にとって、マイホームを持つための住宅ローン選択は重要な決断です。特に、住宅ローンの支払いに関わる情報を十分に理解することは、将来の家計を健全に保つために必要不可欠です。そこで、今回は共働き夫婦が利用できる住宅ローンの選択肢として、「ペアローン」と「収入合算」について、そのメリットとデメリット、収入合算との違いについて詳しく解説します。

INDEX

【1】ペアローンとは?

ペアローンとは、共働きなどで収入のある夫婦や親子が共同で住宅ローンを借り入れる仕組みの住宅ローンです。両者がそれぞれ借入者となり、それぞれが独立したローン契約を結ぶ形になります。つまり、夫婦や親子の収入を合算して、借入可能額を最大限に引き上げることが可能です。また、両者が借りる金額や物件の持分を共有するため、住宅の資産価値も共に持つことができます。

[1-1]ペアローンのメリット

ペアローンのメリットとして、最初に挙げられるのは借入可能額の増加です。夫婦や親子の収入を合算することで、個人単独での借入よりも多額の住宅ローンを借りることができ、理想の物件を購入しやすくなります。また、住宅ローン控除を夫婦両方が利用できるため、税制上の優遇措置を最大限に活用することができます。さらに、ローンを分割して返済するため、一人ひとりの負担が軽減されるという点も大きなメリットに繋がります。

[1-2]ペアローンのデメリット

メリットが大きいペアローンですが、デメリットも存在します。まず、住宅ローンを返済している途中に夫婦どちらかが退職や死亡した場合でも、団信の加入次第では、残った方がローンを継続して返済しなければならないというリスクがあります。さらに、契約が二重になるため、住宅ローン借入時の手数料、保証料、登記費用、印紙税などの諸費用が単独のローンに比べて増えることがあります。家計の見通しを立てるのが難しくなることや、夫婦間でトラブルが発生した場合に返済計画が困難になる可能性も考慮しなければなりません。

【2】収入合算とは?

収入合算とは、住宅ローンを組む際に夫婦や親子などの親族がそれぞれの収入を合算して借り入れを行う方法のことを指します。この仕組みを利用することで、単独での借入では不可能であった高額な住宅ローンを取得しやすくなります。収入合算には二つのタイプがあり、連帯保証型と連帯債務型があります。連帯保証型では、主たる債務者が返済を行い、連帯保証人がサポートします。一方、連帯債務型では、両方の収入を合わせて一つのローンを組む形となります。

[2-1]収入合算のメリット

収入合算の最大のメリットは、借入可能額が増えることです。例えば、単独での借入では購入できなかった物件でも、収入を合算することで購入が可能となります。また、収入を合算することで金利の低いローンを組むことができ、月々の返済額を抑えることができます。さらに、収入合算を利用することで、夫婦の収入を効率よく利用し、理想の住宅を手に入れやすくなります。

[2-2]収入合算のデメリット

一方、収入合算にはデメリットも存在します。まず、夫婦それぞれの収入を合算しているため、離婚や収入の減少が発生した際に返済が困難になるリスクがあります。また、借りられる金額と実際に返済できる金額は同じ年収でも、年齢、家族構成・職業、車の有無など、ライフスタイルの違いで異なるため、実際の返済計画を立てる際には慎重な検討が必要です。さらに、共有名義での物件購入となるため、持ち分割合や負担額についても事前に明確にしておくことが重要です。最後に、収入合算でも住宅ローン控除を受けることができますが、住宅ローン控除は主たる債務者しか主債務者のみで、連帯保証人には、控除等がない場合もあるため、詳細については専門家に相談することをお勧めします。

【3】ペアローンと収入合算の違いと注意点

ペアローンと収入合算のメリットやデメリットを説明しましたが、改めてそれぞれの違いについて解説します。

[3-1]連帯債務型と連帯保証型の違い

ペアローンと収入合算には、それぞれ異なる仕組みが存在します。特に収入合算には連帯債務型と連帯保証型の違いに注意が必要です。連帯債務型では、夫婦や親子が共同で借入を行い、債務を共有します。そのため、どちらか一方が返済できない場合でも、もう一方が全額を返済する義務があります。一方、連帯保証型では、主たる債務者が借入を行い、保証人がその返済を保証します。連帯保証人としての役割なので、実際に借入を行っているわけではありませんが、万一主たる債務者が返済不能になった場合には、保証人が代わりに返済する義務があります。

[3-2] 借入額と返済計画

ペアローンと収入合算を利用するにあたり、借入額と返済計画の違いも重要です。ペアローンでは、夫婦や親子がそれぞれの収入に基づいて個別に住宅ローンを組むため、借入金額が大きくなりやすいです。一方、収入合算では、合算した収入に基づいて借入額が決定されます。借入額は増加しますが、将来的な収入の変化の可能性がある場合などは、返済計画に注意が必要です。収入の安定性や将来的な生活設計に考慮して、長期的な返済プランを立てることが求められます。

[3-3]住宅ローン控除の適用

ペアローンと収入合算を選択する際には、住宅ローン控除の適用についても確認することが重要です。ペアローンの大きなメリットの一つとして、夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けることができる点が挙げられます。これにより、控除額が増える可能性があります。収入合算の場合、連帯保証人には控除が適用されないため、主たる債務者のみが控除を受けられます。結果として、全体の控除額が少なくなることがあります。このように、ペアローンと収入合算では住宅ローン控除の適用条件が異なるため、自分たちの状況に最適な選択を行うことが大切です。

【4】ペアローンと収入合算の選び方

ペアローンと収入合算のどちらが適しているかは、夫婦の収入状況やライフスタイルによって異なります。ペアローンは、夫婦共に収入がある程度安定していて、借入額を増やすことを重視する場合に特に向いています。二人とも収入が同程度であれば、住宅ローン控除を夫婦それぞれが利用できるため、節税効果も期待できます。また、ペアローンを利用することで、住宅の所有持分を夫婦均等に配分することも可能です。
一方、収入合算は主に一方の収入が高く、もう一方がパートタイムや不安定な収入の場合に有効です。この方法では、主に住宅ローンを主債務者が抱え、連帯保証型か連帯債務型を利用して収入を合算することで、借入可能額を増やすことができます。つまり、収入合算は単一の収入では借入額が不足する場合に特に役立つでしょう。

[4-1]選び方のポイント

ペアローンか収入合算のどちらを選ぶかのポイントは、以下の観点に基づきます。まず、借入額を最大化したい場合は、ペアローンが有利です。これは夫婦二人がそれぞれローン契約者となることで、個別に借入可能額が計算され、結果的にトータルでの借入額が増えるためです。また、両者が安定した収入を持っている場合、ペアローンを選択することで住宅ローン控除を両者が受けられるメリットがあります。

一方、収入合算の場合は、夫婦のうち一人の収入が高くもう一人の収入が低い場合に有効です。この方法では、主たる収入の高い方が主債務者となり、相手方の収入も合算して評価されるため、借入可能額が高くなります。しかし、この場合は連帯保証型と連帯債務型の違いを理解し、適切なリスク管理が必要です。連帯債務型の場合、もし主債務者が返済不能に陥った際には、連帯債務者に返済責任が移ります。

最終的には、自らのライフスタイルや収入状況、将来設計に基づいて最適な方法を選びましょう。金融機関やファイナンシャルプランナーとも相談し、最善の選択をすることが重要です。

【5】メリットと注意点を把握し、ご自身に適した住宅ローンを組みましょう

共働き夫婦に向けて、住宅ローンの選択肢として「ペアローン」と「収入合算」のメリット・デメリットを解説しました。ペアローンは夫婦がそれぞれの名義で契約し、借入金額や物件持分を共有する方法です。メリットとしては、借入可能額の増加や住宅ローン控除を2人とも利用できる点が挙げられますが、諸費用が増えたり、リスクも共有することがデメリットです。一方、収入合算は親族の収入を合算して住宅ローンを組む方法で、主に連帯保証型と連帯債務型があります。こちらも借入可能額を増やす効果がある一方、共有名義の負担額や持ち分割合に注意する必要があります。

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