東京都内で家を建てるなら 
家づくりの基礎知識

第15回
パワーカップルとは?
基礎知識やメリット、抱える課題を解説

女性の社会進出が進み、共働きの家庭が一般的になってきた昨今、夫婦がともに高収入を得るパワーカップルと呼ばれる世帯も増えてきました。所得が多いため、家づくりでも有利と思われるパワーカップルですが、実はメリットだけでなく、さまざまな課題も存在しています。

そこで本記事では、パワーカップルの基礎知識や、メリット、課題について解説します。高収入ならではの注意点や家づくりのポイントにも触れていますので、ぜひ最後までご覧になってください。

INDEX

【1】パワーカップルとは

パワーカップルとは、夫婦ともに高収入を得ているカップルを指す言葉です。パワーカップルと呼ばれるには、夫婦両方が高収入でなくてはならず、夫か妻のどちらか一方のみが高収入の場合は該当しません。例えば、夫の年収が1,000万円でも、妻が200万円であればパワーカップルではなく、単に夫の収入が多い夫婦です。

パワーカップルは世帯年収が多い家庭とは異なります。しかし、パワーカップルの条件は調査や統計によって違っており、明確な定義が決まっているわけではありません。

【2】パワーカップルの世帯年収

パワーカップルかどうかの判断は、多くの場合、世帯年収によって決められます。一般的には夫婦ともに年収700万円以上、世帯年収1,400万円以上がパワーカップルとされるケースが多いでしょう。調査によっては、世帯年収1,000万円以上としている場合もあります。

厚生労働省の統計によると、年収1,000万円超えの世帯の割合は12.6%です。また、世帯年収1,400万円超えの家庭は4.6%になっており、パワーカップルは全体で見ると希少な存在であることがわかります。

参考:厚生労働省「各種世帯の所得等の状況」

【3】パワーカップルのメリット・課題

金銭的余裕があるため、魅力的に思われる場合も多いパワーカップルですが、実際にはさまざまなメリットに加え、課題も存在しています。パワーカップルのメリットや課題にはどのようなものが挙げられるのか、住まいづくりの観点から見ていきましょう。

[3-1]パワーカップルのメリット

パワーカップルのメリットは、主に以下の2つです。
●夫婦の片方のみが稼ぐより手取り収入が多い
●それぞれ住宅ローン控除を受けられる

それぞれのメリットについて、詳しく解説します。

①夫婦の片方のみが稼ぐより手取り収入が多い

パワーカップルは、夫婦の片方のみが高収入を得ている場合と比較して、税負担が軽くなる点がメリットです。所得税は、収入が高くなるほど税率も上がっていく累進課税になっています。例えば、所得金額900万円未満の場合は税率23%ですが、900万円以上だと33%まで上がってしまいます。

累進課税では世帯所得が同じ金額でも、1人で稼いでいるか、2人で稼いでいるかで所得税額が大きく変わってくるのです。パワーカップルは、どちらかが稼ぐ世帯よりも税負担が軽くなるため、手取り収入が多くなって有利といえるでしょう。

②それぞれ住宅ローン控除を受けられる

パワーカップルの場合、夫婦それぞれが住宅ローンを組み、どちらも住宅ローン控除を受けられます。住宅ローンを利用する場合に、毎年のローン残高から0.7%を最大13年間、所得税および住民税から控除できる制度を住宅ローン控除といいます。

借入残高が3,000万円の場合は、以下が控除額です。

3,000万円×0.7%=21万円

住宅ローン控除では、はじめに所得税、次に住民税から税額が控除されます。年収700万円の所得税を約30万円とすると、以下が実際に支払う所得税額です。

30万円-21万円=9万円

所得税が21万円以下の場合は、差額分が翌年の住民税から控除されます。

夫婦どちらか一方しか働いていなければ、1人分しか控除を受けられません。しかし、夫婦両方に収入があり、どちらも住宅ローンを組める場合には、2人分の控除が適用可能です。

上の事例の場合で、夫婦それぞれの収入が700万円のパワーカップルであれば、21万円+21万円で計42万円分の税負担を軽減できます。

[3-2]パワーカップルの課題

多くのメリットがある一方で、パワーカップルには以下のような課題もあります。
●支出が多くなる
●所得制限により助成金がもらえない可能性がある
●家事・育児と仕事の両立が難しい

それぞれの課題について、詳しく見ていきましょう。

①支出が多くなる

高所得者層は、支払う税金や社会保険料が高額なため、支出が多くなる傾向があります。パワーカップルでは、夫婦のどちらか片方のみが高収入である場合と比較して、手取り収入は多くなるものの、必ずしも生活に余裕ができるとは限りません。パワーカップルであっても、普段から計画的な貯蓄や節税対策が大切といえるでしょう。

家を建てたい場合は、必要な費用や資金計画についてプロに相談してみると、日常生活における支出を抑える工夫などをアドバイスしてくれます。

②所得制限により助成金がもらえない可能性がある

パワーカップルは、国や自治体が設けている補助金や助成金の対象外になってしまうケースがあります。行政の補助金・助成金には多くの場合、年収制限が設けられているため、パワーカップルのように高所得の世帯だと、対象にならない可能性が高いでしょう。

家を建てる際は、助成金がもらえなくても納得のいく家づくりができるよう、上手に資金計画を立てる必要があります。住宅展示場ではモデルハウスの見学だけでなく、専門知識のあるスタッフへお金に関する相談も可能なため、ぜひ利用してみてください。

③家事・育児と仕事の両立が難しい

パワーカップルは基本的に共働きのため、家事や育児に十分な時間を割きにくいのが悩みの一つです。平日には家事が難しかったり、子どもの突発的なお迎えや学校行事への参加ができなかったりする場合もあるでしょう。家事・育児と仕事の両立を図るには、育児休暇の取得やテレワークの活用など、時間の使い方に工夫が必要です。

自宅で仕事や家事・育児をする場合は、住宅の間取りをどのように設計するかも大きなポイントになります。間取りの見直しをするには、住宅展示場でたくさんのモデルハウスを実際に見て学ぶとともに、プロに相談してみるのがおすすめです。

【4】パワーカップルのメリットを活かして課題解決に取り組もう

夫婦ともに高収入で、世帯年収が1,000万円を超えるパワーカップルは、一見魅力的に思えるでしょう。しかし、メリットがある一方でさまざまな課題も抱えています。家づくりの際は、メリットを活かして間取りや資金計画を慎重に決めていきましょう。

駒沢公園ハウジングギャラリーは、世田谷区を中心に目黒区、大田区、品川区、渋谷区、港区、杉並区などの地域に強く、豊富な住宅の建築ノウハウを持つハウスメーカーが多数出展しています。実際にモデルハウスを見てプロのスタッフに相談できるため、住宅に関するさまざまな課題を解決できるでしょう。パワーカップルの課題に悩みつつも家づくりを検討しているのであれば、ぜひ一度駒沢公園ハウジングギャラリーへ足を運んでみてください。

駒沢公園ハウジングギャラリーのモデルハウスはこちらからご覧いただけます。

気になるモデルハウスがございましたら、ぜひご来場いただき素晴らしいしつらえの実物をご覧ください。

気になるモデルハウスをチェック

気になるモデルハウスをチェック