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家づくりの基礎知識

第16回
変形地は後悔する?
メリット・デメリットや間取りを入れるポイントとは

土地を探しているとき、場所や広さのほかに土地の形が気になることがあります。土地は決して安いものではないからこそ、「変形地は後悔するのでは」と悩む方も多いのではないでしょうか。

本記事では、変形地の種類を紹介しつつ、変形地のメリットとデメリットについて解説します。土地の形を生かすために知っておきたいことについてもまとめましたので、土地選びの参考にしてください。

INDEX

【1】変形地とは

変形地とは変わった形状をした土地のことで、「不整形地」と呼ばれることもあります。

土地の形状は一般的に長方形や正方形が多いものの、道路の位置をはじめとする周辺状況や、土地の分割方法などによってさまざまな形が存在します。変形地は、「建物を建てづらい」「デッドスペースが生まれてしまう」などの理由で敬遠されることが少なくありません。一方で、変形地ならではのメリットもいくつかあります。変形地を活用するには、メリットとデメリットの両方を知っておくことが重要です。

【2】変形地の種類

変形地とは一般的に、長方形や正方形以外の土地を指す総称であり、さまざまな形の変形地が存在しています。ここでは、変形地の種類ごとに特徴を解説します。

[2-1]三角地

三角地とは、文字通り三角形の土地のことです。四角い建物を建てようとすると三方にデッドスペースが発生するため、間取りに工夫が必要になります。一方で2本の道路に挟まれていることが多く、風通しや日当たりが良い土地が多いのが特徴です。

[2-2]旗竿地

旗竿地とは、奥まった場所にある建築用の土地に、出入りするための細い土地がつながっている変形地のことです。土地の形がのぼり旗のように見えることから「旗竿地」と呼ばれています。旗竿地が生まれるのは、住宅を建てるための土地が道路に接していなければならないというルールがあるためです。

[2-3]細長い土地(うなぎの寝床)

うなぎの寝床と呼ばれる変形地は、間口が狭く、奥行きが長い土地のことです。間取りには制約があるものの、奥行きを活用した個性的な家をつくれます。ただし、建物に囲まれている場合は、風通しや日当たりに難があることも少なくありません。

[2-4]傾斜地・崖地

傾斜地は敷地に傾斜がついている土地のことで、崖地は住宅用地として使えない斜面を指します。いずれも土地そのものに高低差があるため、地下室やスキップフロアなどをつくりやすいのが特徴です。一方で、安全を確保するために地盤改良工事や擁壁などが必要になることもあります。

[2-5]台形地

台形地とは、名前の通り台形をした土地のことです。向かい合った辺が平行になっていないため、デッドスペースが発生しやすく、間取りには工夫が求められます。三角形に近い土地や平行四辺形の土地など、さまざまな形の土地が存在します。

[2-6]道路に面していない土地

道路に面していない土地は、無道路地と呼ばれています。日本の法律では、道路に面していない土地に新しく住宅を建てることができません。

【3】変形地に注文住宅を建てるメリット

変形地には、整形地と比較してどのようなメリットがあるのか気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、変形地に注文住宅を建てるメリットを解説します。

[3-1]土地購入費を抑えられる

変形地は、整形地と比較すると土地代が安いケースが多く、土地購入費を抑えられます。法律上の制限があったり、宅地として利用しづらかったりするためニーズが限定的で、資産価値も低く見積もられるためです。変形地を選択肢に入れれば、人気のあるエリアや地価の高いエリアでも、予算内で土地を購入できる可能性があります。

土地の購入費を抑えられれば、マイホームの資金計画に余裕が生まれ、建築費や内装、家具・家電の購入などのお金にまわすことも可能です。

[3-2]土地の形状を活かした家づくりが可能

土地の特徴を活かすことで、ほかにはない家づくりが可能なことも変形地のメリットです。三角地であれば、四角い建物にこだわらず土地の形状に合わせた間取りにするなど、個性あふれるおしゃれなマイホームを建てられます。その際は、変形地の設計が得意な建築会社を選んで依頼するのがおすすめです。

【4】変形地に注文住宅を建てるデメリット

変形地にはさまざまなメリットがある一方で、デメリットも存在します。購入後に後悔しないためにも、どのような点がデメリットになるのかを知っておきましょう。

[4-1]建築費用が高くなる可能性がある

土地の形状や特徴に合わせた住宅を建てようとすると、特殊な構造や間取りになりがちです。そのため一般的な住宅と比較すると、建築費用が高くなる可能性があります。土地の形状によっては造成工事や地盤改良工事などが必要になることもあり、想定よりトータルコストがかかるケースも少なくありません。

[4-2]設計の難易度が高い

変形地は整形地よりも建築の制約が多く、実現できる間取りも限られます。設計の難易度が高く、建築会社によっては施工を断られることもあるでしょう。

また、変形地を活用した設計に慣れていない建築会社を選んでしまうと、満足のいく提案をしてもらえなかったり、希望する家が建てられなかったりする可能性があります。建築に不満が残れば、住み始めてから後悔するかもしれません。変形地に家を建てる際は、変形地での設計が得意な建築会社に依頼しましょう。

[4-3]資産価値が低い

整形地と比較してさまざまな制限がある変形地は、土地の価値が低くなる傾向があります。将来的に売却したくなったときに、なかなか買い手が見つからなかったり、値引きをせざるを得なくなったりと、売却に苦労するかもしれません。購入価格が安ければ、売却価格も相応になることをふまえておきましょう。

【5】変形地に注文住宅を建てるときのポイント

変形地と一言でいっても多彩な土地があり、特徴や適切な活用方法が異なります。先述のとおり変形地に注文住宅を建てるときは、変形地の設計に慣れている建築会社を選びましょう。

住宅の構造や間取りは、土地の形状に大きく左右されます。変形地の設計に関するノウハウや施工実績が少ない建築会社を選んでしまうと、希望の間取りを実現できなかったり、イメージと違う外観になってしまったりなど、建ててからの後悔につながりかねません。

そもそも変形地はデッドスペースが発生しやすく、無駄なく活用するには設計時点での工夫が必要です。後悔しないためには、自分や家族の理想の間取りを叶えることを優先するだけでなく、プロの意見を取り入れながら計画を立てましょう。

そのうえで、整形地に建てる住宅と比べてどのような費用がかかるのかを確認し、見積もりを確認することをおすすめします。変形地では、安全確保のために土地の造成工事や地盤改良工事が必要になることも珍しくありません。土地の価格だけでなく、諸費用にも目を向けながら検討を重ねましょう。

【6】間取りを工夫して変形地で理想の暮らしを実現しよう

変形地はどうしてもデメリットが目立ちがちで、敬遠する方も少なくありません。一方で、土地の特徴を生かしつつ間取りを工夫し、個性あるマイホームをつくることも可能です。

変形地に注文住宅を建てる際は、変形地での設計や建築に慣れている建築会社を選びましょう。建築会社をお探しの際は、ぜひ駒沢公園ハウジングギャラリーにお越しください。複数の建築会社を比較でき、理想を叶えるための建築会社が見つかるでしょう。

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