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家づくりの基礎知識

第21回
二世帯住宅のメリット・デメリット
失敗しない家づくりの方法を解説

将来を見据えた家づくりを考えたとき、二世帯住宅を建てたいと考える方も多いのではないでしょうか。二世帯住宅は、親世帯と子世帯がつかず離れずの距離感で助け合いながら暮らせる点が魅力ですが、実際に建てる際はメリットとデメリットの両方を知っておくことが大切です。

そこで本記事では、二世帯住宅のメリットとデメリットについて紹介します。家族が笑顔で過ごせる二世帯住宅を建てるために、ぜひお役立てください。

INDEX

【1】二世帯住宅のメリット

二世帯住宅の大きな特徴は、親世帯と子世帯がすぐ近くで生活できることです。まずは、二世帯住宅にどのようなメリットがあるのかを紹介します。

[1-1]お互いの生活をサポートできる

二世帯住宅の最大のメリットといえるのが、お互いの生活をサポートしやすい点です。親が子育てを手伝ったり、食事づくりや庭の掃除で協力したりと、離れて暮らす場合よりも生活のあらゆる点で負担を減らせます。

介護や療養が必要になったときも、すぐそばで支えられるため、お互いに安心感があります。何かあったときにもすぐに顔を出せるというのは、二世帯住宅ならではのメリットです。

[1-2]建築費のコストカット・予算アップが可能

それぞれの世帯の住宅を別々に建てるのではなく、まとめて建てることで、土地代や建築費を抑えられます。なおかつ親世帯と子世帯がそれぞれローンを組むことで資金計画の幅が広がるため、予算を高めに設定することも可能です。

また、実家を建て替えて二世帯住宅にするなど、すでに持っている土地を活用する場合は建築費のみで済み、その分設備に費用をかけることもできます。

[1-3]固定費を抑えられる

水道代や電気代、ガス代といった毎月の出費は、親世帯と子世帯で別々にせず、メーターを1つにまとめることで安くなります。

水道光熱費には基本料金があるため、使用量が倍になったからといって単純に倍の金額になるわけではありません。親世帯と子世帯でメーターを別々にすると、それぞれに基本料金がかかり、1つにまとめた場合と比較すると割高になります。

[1-4]節税や補助金制度が適用になる可能性がある

二世帯住宅を建てると、新築やリフォーム向けの補助金制度が利用できたり、相続税を節税できたりする可能性があります。

マイホームは一生に一度ともいわれるような大きな買い物です。二世帯住宅向けの公的な制度を上手に活用すれば、お得に住宅を建てられます。

【2】二世帯住宅のデメリット

二世帯住宅は、親世帯と子世帯がすぐ近くで暮らすからこそ難しい部分もあります。二世帯住宅のデメリットについても確認しておきましょう。

[2-1]生活時間のズレが負担になる

生活時間が異なる世代が同じ住宅で暮らすと、生活時間帯のズレが気になることがあります。例えば一方の世帯が寝ている時間帯に、もう一方の世帯からテレビの音量や話し声が聞こえると、ストレスになりかねません。お互いに心地よく暮らすには、音を伝わりにくくする工夫が必要です。

[2-2]共用スペースで気を遣う

リビングやキッチン、浴室、トイレなどを共用する場合、使うタイミングや使い方などに気を遣わなくてはなりません。特に浴室やトイレなどは、利用する人数が増えるとバッティングしてしまい、使いたい時間に使えないということも起こり得ます。

二世帯住宅ではどこまでを共用するのかを考え、必要に応じて設備を分けたり増やしたりすることを検討しましょう。

[2-3]水道・光熱費や生活費を分けづらい

二世帯の水道光熱費や食料などの生活費を1つにまとめると、全体としては割安になるものの、世帯ごとの負担割合がわかりづらくなります。費用を折半したとしても、どちらかの世帯の使用割合が多いと不公平感が生まれ、ギクシャクする理由になりかねません。生活費をまとめるのであれば、どのように負担していくのか話し合いが必須です。

[2-4]相続時にトラブルになる可能性がある

二世帯住宅を親と子が共有名義にすると、相続手続きが複雑になり、トラブルに発展する可能性があります。よくあるケースが、二世帯住宅で同居する子どものほかに、離れて住んでいる子どもがいる場合です。いずれ親が亡くなった際、二世帯住宅の親の持分は相続財産となり、遺産分割の対象となります。この場合、子ども世帯が住み続けたいと希望していても、売却して現金化せざるを得ないことがあります。

【3】二世帯住宅を建てるときの注意点

一言で二世帯住宅といっても、最適な形は家庭によって異なります。暮らしやすい二世帯住宅を建てるために、以下では知っておきたい注意点を紹介します。

家族が幸せに暮らせる二世帯住宅を建てるポイントについては、以下の記事も併せてご覧ください。

※参考記事:後悔しないための! 本当に幸せな「住まい」のつくり方

[3-1]家族に合った二世帯住宅のタイプを選ぶ

二世帯住宅には、「完全同居型」「部分共有型」「完全分離型」の3つのタイプがあります。

「完全同居型」は個室以外のほぼすべて、「部分共有型」はキッチンや浴室といった住宅の一部分のみを共有するスタイルです。一方で「完全分離型」では、玄関をはじめすべての間取りを分けます。
どのタイプが適しているかは、家族構成や考え方などによって異なります。それぞれの希望やライフスタイルを把握したうえで、話し合って決めるとよいでしょう。
また、お互いのリビングと寝室を離すなど、間取りを工夫することでストレス軽減や快適性の向上につながります。

二世帯住宅のスタイルについては、以下の記事も併せてご覧ください。

※参考記事:憧れの暮らしを実現する ワンランクアップの『住まい』の作り方

[3-2]ライフスタイルや共用スペースの使い方、費用負担などを話し合っておく

住み始めてからのトラブルを避けるには、共用スペースの使用時間や使い方、役割分担、水道光熱費や生活費の費用負担について、事前に話し合っておくとよいでしょう。加えて、各世帯のライフスタイルについて、お互いに把握しておくことも重要です。

ただし、ライフスタイルや生活サイクルは時間とともに変わっていきます。ルールを設けるだけでなく、定期的に話し合いながら変更していくことも大切です。

【4】二世帯住宅で利用できる補助金制度

二世帯住宅を建てる際は、行政が実施する補助金制度が利用可能です。以下に一例を紹介します。

●地域型住宅グリーン化事業:事業グループに属する地域の中小工務店で省エネ性能にすぐれた木造住宅新築をする際に補助金を支給(※2025年度の事業の予定はありません)
●長期優良住宅化リフォーム推進事業:住宅の性能を上げるためのリフォーム工事に対し、工事費合計の3分の1を補助(上限あり)
●すまい給付金:住宅を購入し2021年まで入居した場合に給付金を支給(※令和6年3月時点で終了しています)

このほか、住んでいる地域の地方自治体が実施する補助金もあります。補助金制度は年度や地域によって内容が変わるため、まずは家づくりのプロに相談するのがおすすめです。

【5】家族に合ったタイプの二世帯住宅を建てよう

二世帯住宅には、完全同居型から完全分離型までさまざまなスタイルがあり、どういったスタイルが正解なのかは家庭によって異なります。まずは家族で話し合ってライフスタイルや要望、将来設計などを共有し、最適な形をイメージしましょう。

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